縦型洗濯機の乾燥方式はヒーター式(またはヒーター式の水冷・除湿タイプ)のみで、ドラム式のようなヒートポンプ乾燥の搭載機種はほぼありません。パナソニック公式サイトの方式比較でも、縦型に挙がっているのはヒーター式の2方式だけです。乾燥をほとんど使わないなら縦型のヒーター式でも困りませんが、乾燥を週に何度も使いたいなら、電気代と衣類の傷みの両面でドラム式のヒートポンプ乾燥のほうが有利です。
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基礎知識
縦型とドラム式、乾燥方式の違いを公式情報から確認する
縦型洗濯機にヒートポンプ乾燥の機種はあるのか
結論から言うと、国内主要メーカーの現行ラインアップに、縦型でヒートポンプ乾燥を搭載した機種はほぼありません。パナソニック公式サイトの「ドラム式と縦型 乾燥機能の違い」ページでは、縦型に挙がっている乾燥方式は「ヒーター式(排気タイプ)」「ヒーター式(水冷・除湿タイプ)」の2つのみで、ヒートポンプ式はドラム式側にだけ記載されています。
価格.comの「乾燥方式:ヒートポンプ式」で絞り込んだ洗濯機の検索結果でも、表示されるのはドラム式のみで、縦型の機種は出てきません(2026年9月確認)。当サイトが掲載している縦型4機種(ES-GE5K-W/ES-GE7K-W/ITW-H803H-W/BW-DV80M-W)でも、乾燥機能を持つのはBW-DV80M-Wだけで、その方式はヒーター式(水冷・除湿タイプ)です。
- パナソニック公式「ドラム式と縦型 乾燥機能の違い」:縦型はヒーター式2方式のみ記載
- 価格.com「乾燥方式:ヒートポンプ式」の検索結果:ドラム式のみが表示され、縦型は0件(2026年9月確認)
なぜ縦型にはヒートポンプ乾燥が搭載されないのか
この点について、メーカーが理由を明記した一次情報は見当たりませんでした。以下は複数の解説記事から読み取れる構造上の事情の整理で、当サイトの推測です。
パナソニック公式サイトは、自社のトップユニット式ヒートポンプについて「ヒートポンプユニットを本体上部に配置しているから乾燥風路が短く、大風量のまま槽内へ風を送れるため乾燥効率が高い」と説明しています。ドラム式は横倒しの槽の上に比較的スペースがあり、そこにヒートポンプユニットを収めやすい構造です。一方、縦型は槽の上に給水・脱水機構が集中しており、同じようにヒートポンプユニットとその風路を確保しにくいと考えられます。これはあくまで構造上の推測であり、各メーカーが公式にそう説明しているわけではありません。
もう一つ考えられるのは需要側の理由です。縦型を選ぶ層は乾燥を毎回使わない、または外干し・部屋干しと併用する家庭が中心で、乾燥重視の家庭はもともとドラム式を検討する傾向があります。メーカーにとって、需要が薄い組み合わせに開発コストをかける優先度は低くなります。これも推測であり、各メーカーの開発方針を示す公式資料は確認できていません。
縦型のヒーター乾燥にはどんなデメリットがあるか
縦型(および一部ドラム式下位機)のヒーター乾燥は、電気ヒーターで高温の風を作って衣類を乾かす方式です。ヒートポンプ式のように空気を冷却・除湿して低温のまま乾かす方式と違い、多くの電力を熱に変えるため、電気代はヒートポンプ式より高くなる傾向があります。女性セブンプラスの解説記事は、ヒーター式の電気代がヒートポンプ式の3倍近くになる場合があると紹介しています。
衣類への影響も無視できません。ヒーター式は高温の風を上から衣類にあてる仕組みのため、綿・麻・レーヨンなどの素材ではシワや縮みが目立ちやすいと、家具・家電のサブスクを扱うCLASの記事は説明しています。乾燥のたびに毎回この負荷がかかる点は、ヒーター式を選ぶ前に把握しておきたいところです。
- ヒーター式の電気代はヒートポンプ式の3倍近くになる場合がある(女性セブンプラス調べ)
- 高温風による衣類のシワ・縮みが出やすい(素材は綿・麻・レーヨンなど)
- 本文の数値は各社の解説記事によるもので、当サイトが実機で電気代・シワを計測したものではありません
ドラム式のヒートポンプ乾燥にはどんなメリットがあるか
ヒートポンプ式は、冷媒を循環させて槽内の空気を冷却(除湿)と加熱の両方に使い、低温の乾いた風で衣類を乾かす仕組みです。AQUA公式サイトは、ヒートポンプ式のメリットを「省エネで、衣類を優しく乾かせる」、デメリットを「低温のため、やや乾燥に時間がかかる」と説明しています。裏返せば、電気代を抑えて衣類を傷めにくくする代わりに、乾燥1回あたりの時間は長くなりやすいということです。
当サイト掲載のヒートポンプ式2機種は、パナソニック NA-LX113EL-W(洗濯11kg・乾燥6kg・207,809円)、ハイセンス HWF-D120XL-W(洗濯12kg・乾燥6kg・187,000円、2026年9月確認・楽天市場)です。どちらも乾燥容量が縦型のヒーター式(BW-DV80M-Wで4.5kg)より大きく、まとめて乾燥させたい家庭にも対応しやすくなっています。
乾燥を重視するなら、何を基準にドラム式を検討すればよいか
ここまでの整理を踏まえると、判断の順番は次の通りです。①乾燥をほぼ毎回使うか、週1〜2回程度の補助かをまず決めます。②毎回使うなら、縦型のヒーター式ではなくドラム式のヒートポンプ乾燥を軸に検討します。③本体価格は当サイト掲載機で18〜21万円台とヒーター式の縦型(16.7万円)や乾燥なしの縦型(4.8万円)より高くなるため、置き場所(扉の開閉スペース・奥行)と合わせて予算を確認します。
本体価格の差額をどう考えるか、設置寸法の詳しい比較、一人暮らしでもドラム式が要るかといった論点は、当サイトの「ドラム式と縦型洗濯機の違い」で価格差8万円を軸に詳しく扱っています。方式(縦型かドラム式か)そのものを決めたい場合はそちらを、乾燥方式の違いを理由から理解したい場合は本記事を参考にしてください。
比較表
比較表
| 比較軸 | 縦型・乾燥なし | 縦型・ヒーター式 | ドラム式・ヒートポンプ式 |
|---|---|---|---|
| 乾燥方式 | 乾燥なし | ヒーター式(水冷・除湿タイプ) | ヒートポンプ式 |
| 代表機種(当サイト掲載) | アイリスオーヤマ ITW-H803H-W | 日立 BW-DV80M-W | パナソニック NA-LX113EL-W/ハイセンス HWF-D120XL-W |
| 本体価格(2026年9月確認・楽天市場) | 47,520円 | 166,980円 | 207,809円/187,000円 |
| 乾燥容量 | 0(乾燥機能なし) | 4.5kg(洗濯8kg) | 6kg(洗濯11〜12kg) |
| 乾燥時の温風温度の傾向 | - | 高温になりやすい | 低温で回す |
| 向く家庭 | 外干し・部屋干しで完結できる家庭 | 乾燥は使うが本体価格を抑えたい家庭 | 乾燥を週に何度も使う家庭 |
選ぶ順番
縦型にヒートポンプ乾燥はある?乾燥を重視するかどうかで決める
- 1乾燥をどれくらい使うか
週に1〜2回程度の補助なら縦型のヒーター式でも困りません。ほぼ毎回乾燥まで使うなら、電気代と衣類の傷みの差が積み重なるため、ドラム式のヒートポンプ乾燥を検討してください。
- 2縦型にヒートポンプ搭載機を探していないか
縦型でヒートポンプ乾燥の機種を探している場合、その前提から見直してください。国内主要メーカーの現行ラインアップには、縦型×ヒートポンプの組み合わせがほぼ存在しません。
- 3設置スペースと予算
ドラム式は前方の扉開閉スペースと奥行の確認が必要です。価格差も本体で10万円以上になりやすいため、置き場所と予算の両方を先に確認してください。
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縦型(乾燥なし・ヒーター式)とドラム式(ヒートポンプ式)を価格で比較する

日立 ビートウォッシュ BW-DV80M-W
縦型の洗浄力に加えて乾燥機能も確保したい家庭
- 洗濯8kg・乾燥4.5kg
- ナイアガラビート洗浄
- ヒーター乾燥(水冷・除湿)
- 方式:タテ型洗濯乾燥機
- 色:ホワイト
- 本体寸法:幅610×奥行635×高さ1040mm(本体幅570mm)
ヒーター乾燥(水冷・除湿)なので、乾燥時の消費電力と水の使用量はドラム式のヒートポンプ式より増えます。乾燥を毎日使う家庭には向きません。洗濯8kg・乾燥4.5kgで、この記事の10kg機より容量は小さくなります。本体幅570mmに対して外寸は幅610×奥行635×高さ1040mmです。

アイリスオーヤマ OSH ITW-H803H-W
価格を抑えて8kgと洗剤自動投入を両立したい人
- 洗濯8kg
- 洗剤自動投入(OSH)
- ガチ落ち極渦洗浄
- 方式:全自動縦型
- 色:ホワイト
- 本体寸法:幅約55.3×奥行約63.7×高さ約100.3cm(ホース含まず)
乾燥機能のない全自動縦型です。乾燥まで一台で済ませたい人には向きません。本体寸法は幅約55.3×奥行約63.7×高さ約100.3cmで、これはホースを含まない値です。実際にはホースぶんの奥行が追加で要ります。洗濯8kgなので、4人以上でまとめ洗いする家庭には足りない場合があります。

パナソニック NA-LX113EL-W
乾燥を毎日使う前提で電気代と仕上がりを両立したい家庭
- 洗濯11kg・乾燥6kg
- ヒートポンプ乾燥
- 洗剤・柔軟剤自動投入
- 方式:ドラム式・ヒートポンプ乾燥
- ドア:左開き
本体幅は約60cmですが奥行が大きめです。防水パンの内寸と搬入経路、蛇口の高さを必ず確認してください。乾燥をほぼ使わないなら縦型のほうが割安です。

ハイセンス HWF-D120XL-W
大容量ドラムとヒートポンプ乾燥を20万円未満で導入したい家庭
- 洗濯12kg・乾燥6kg
- ヒートポンプ乾燥
- 液体洗剤自動投入
- 方式:ドラム式・ヒートポンプ乾燥
- ドア:左開き
国内大手と比べて静音性やコースの細かさは簡素です。夜間に回すことが多い家庭は運転音の仕様を販売ページで確認してください。
注意点
縦型とドラム式を決める前に確認したいこと
- 縦型にヒートポンプ乾燥の機種がほぼ無いことは価格.comの検索結果と当サイトの掲載機で確認した事実ですが、将来的に新機種が出る可能性はあります。購入前に販売ページやメーカーの最新ラインアップを確認してください。
- 縦型にヒートポンプが搭載されない理由(構造・コスト・需要)は、当サイトが複数の解説記事から推測した整理であり、メーカーが公式に説明した一次情報ではありません。
- 電気代の実測値(ヒーター式がヒートポンプ式の3倍近くという数値)は他サイトの解説記事によるもので、当サイトが実機で計測した数値ではありません。実際の電気代は契約プランと使用条件で変わります。
- 本文の価格は2026年9月に楽天市場の販売ページで確認した税込表示です。在庫と価格は変動するため、購入前に販売ページでご確認ください。
- 価格差の詳しい計算(電気代の回収期間など)は「ドラム式と縦型洗濯機の違い」で扱っています。
よくある質問
縦型洗濯機とヒートポンプ乾燥のよくある質問
縦型洗濯機でヒートポンプ乾燥の機種はありますか?
国内主要メーカーの現行ラインアップにはほぼありません。パナソニック公式サイトの乾燥方式比較でも、縦型に挙がっているのはヒーター式の2方式のみで、ヒートポンプ式はドラム式側にだけ記載されています。価格.comの「乾燥方式:ヒートポンプ式」の検索結果でも、表示されるのはドラム式のみです(2026年9月確認)。
なぜ縦型にはヒートポンプ乾燥が搭載されないのですか?
メーカーが理由を公式に説明した一次情報は見当たりませんでした。ドラム式は本体上部にヒートポンプユニットを配置しやすい構造であるのに対し、縦型は槽の上に給水・脱水機構が集中しておりスペースを確保しにくいと考えられます。これは複数の解説記事をもとにした当サイトの推測で、確定的な一次情報ではありません。
縦型のヒーター乾燥とドラム式のヒートポンプ乾燥、電気代はどれくらい違いますか?
他サイトの解説記事では、ヒーター式の電気代がヒートポンプ式の3倍近くになる場合があると紹介されています。当サイトが実機で計測した数値ではないため、正確な差額を知りたい場合はカタログの乾燥時消費電力量を比べてください。
縦型のヒーター乾燥は衣類が傷みますか?
高温の風を使う方式のため、綿・麻・レーヨンなどの素材はシワや縮みが目立ちやすいと解説されています。乾燥のたびにこの負荷がかかる点は、ヒーター式を選ぶ前に把握しておきたいところです。
乾燥をあまり使わないなら、縦型のヒーター式で十分ですか?
週1〜2回程度の補助的な使い方であれば、縦型のヒーター式でも実用上困らないことが多いです。ほぼ毎回乾燥まで使うなら、電気代と衣類の傷みの差が積み重なるため、ドラム式のヒートポンプ乾燥を検討してください。
ドラム式と縦型の価格差や設置寸法はどこで詳しく比較できますか?
本記事は「なぜ縦型にヒートポンプ乾燥がないか」に絞っています。価格差8万円の内訳、設置寸法、手入れの回数といった論点は「ドラム式と縦型洗濯機の違い」で詳しく扱っています。
出典
この記事の出典
- 縦型の乾燥方式として挙がっているのはヒーター式(排気タイプ)とヒーター式(水冷・除湿タイプ)の2方式で、ヒートポンプ式はドラム式側に記載されている(Panasonic公式「ドラム式と縦型 乾燥機能の違い」)
- 「乾燥方式:ヒートポンプ式」で絞り込んだ洗濯機の検索結果はドラム式のみで、縦型は表示されない(価格.com 洗濯機 乾燥方式:ヒートポンプ式 検索結果)
- ヒーター式の電気代はヒートポンプ式の3倍近くになる場合がある(女性セブンプラス「ドラム式洗濯乾燥機、ヒーター式とヒートポンプ式どっちがいい?」)
- ヒートポンプ式のメリットは省エネで衣類を優しく乾かせる点、デメリットは低温のためやや時間がかかる点(AQUA公式「ヒートポンプ式とヒーター式のメリット・デメリットとは?」)
- ヒーター式は高温の風を使うため、綿・麻・レーヨンなどの素材はシワが目立ちやすい(CLAS「電気代?シワ?縦型乾燥機付き洗濯機のデメリットとドラム式との違い」)
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